プロジェクト結ニュース(2017.4.11)Vol.90
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◆◆ プロジェクト結 ニュース ◆◆ http://project-yui.org/
—- 2017.4.11 [Tues] Vol.90
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こんにちは。現地班のゑびすです。
平成29年度が始まりました。
昨日と今日、つまり4月10日、11日は、石巻のほとんどの小中学校が入学式・始業式です。
2011年3月生まれの子どもも小学生ということですね。おめでとうございます。
桜の花も祝福するように一輪二輪ほころび始めたとローカルラジオが言っています。
プロジェクト結の活動も、この春またちょっと変化しています。
今月の報告、お読みください。
―【目次】――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆[報告]「みんなの場」開室終了について
◆[報告] 結のいえの1年間
◆[活動]「結のいえ通信」
◆[活動]「現地より愛をこめて」今週のピックアップ
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◆ 「みんなの場」開室終了について
この度、2011年6月より避難所や仮設住宅の集会場で実施してまいりました「みんなの場」を、
2017年3月末で終了することを決定いたしました。
南三陸のホテル観洋が避難所として指定されていた2011年6月に、ホテルの方から、
「子どもたちが遊ぶ場に大人がついていてあげられなくて困っているから協力してくれないか」
と言われたところからスタートした「子どもの遊び場」のサポートは、
避難所が閉鎖されてからは、石巻の仮設住宅団地内にある集会場での「みんなの場」として
活動を変化していきました。
最初の2・3年は、最大で7箇所の集会場で開催していた時期もありましたが、
段々と仮設住宅に住む子どもたちの数も減り、復興住宅が建ち始めてからのこの1年は、
一番世帯数が多いと言われている南境エリアの集会所1箇所のみの開催となっておりました。
今でも、2011年8月にボランティア参加者のみなさんと、開成の仮設団地の掲示板に
「みんなの場」開催のポスターを貼ってまわったことが思い出されます。
多くのボランティアの方々が毎週子どもたちと遊んだり話したりすることを通して、
日々の振り返りの中で「被災した方々とどう関わることができるのだろうか」
「私たちに何ができるのだろうか」と悶々と考え語り合ったことも忘れられません。
ボランティアの募集を終了してからは、仮設住宅に住むスタッフの方々に運営をお任せし、
「石巻に住む方々のための活動を、石巻に住む人が運営する」形で進めることができました。
「みんなの場」の開催をやめることについて、私たちは何度も話し合いをしてきました。
何をもってして「終わり」とすることができるのか。ということが論点となっていたのですが、
毎回3・4名の子どもたち(その中にはスタッフのお子さんもいました)しか来ない事実と、
仮設住宅が集約される予定があるもののその中にどの程度お子さんのいる世帯があるのかは不明、
という中、なかなか決断することができずにおりました。
しかし、段々と子どもたちが減ってきていることや、もうすぐ閉じていくことも考えなければならない、
という状況の中、石巻在住のスタッフの方々が、
「新たに働く場を見つける」という次のステップを自ら踏み出してくださり、状況が変化しました。
「みんなの場」の役目は終わったのだ。ということを、
現場のスタッフの方々こそが感じていたのだと思います。
今年のプロジェクト結の目標は「挑戦」です。
これは、震災後6年という月日を経て、
本当の意味での「次のステップ」を踏み出すためのチャレンジをしていくのだ、
という強い思いが込められた目標です。
新たな事業を始めるとか、派手なことをするとか、そういうことではなく、
自分の脚で立ち、決意を持って一歩を踏み出すイメージでしょうか。
その時には、今回のように「閉じて、次の扉を開く」というものもあると思うのです。
誰かの支えが必要であればいつでも声をかけてほしいし、
私たちも助けてほしいと声をかけさせていただくこともあるかと思います。
まだまだ道半ば。
本当は、すべての子どもが仮設住宅を出る時まで続ける、ということが正解なのかもしれません。
それでも私たちは今回、「閉じる」ことを決断しました。
私は、「みんなの場」を無事、終了できたことを、誇りに思います。
最後まできちんと継続し、ひっそりとだけどもしっかり閉じてくださった、
石巻のスタッフのみなさんに、心から深く感謝しています。
そして、「みんなの場」の運営のためにお力添えをくださった、
多くのボランティア参加者のみなさま、ご寄付くださったみなさま、
イベント事を企画してくださったみなさま、
本当に本当にありがとうございました。
プロジェクト結では、引き続き、「子どもたちの遊びと学びのサポート」をして参ります。
どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。
理事 中川 綾
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◆ 結のいえの1年間
「結のいえ」は、2016年3月末に中里から、湊水産(株)の社内に場所を移し、4月から
新たな体制で保育を始めました。園長先生や中尾さんなど中里からのメンバーに、新しい
保育士さんたちを迎えて、最初はお預かりするお子さんが1名からのスタートでした。
手探り状態の立ち上げ期をこえて、徐々にお子さんたちの数も増え、昨年冬には9名になり、
専属の調理士さんによる給食も始まりました。そして、先月は初めての卒園式を開催。
お父さんやお母さんと一緒にちょっと緊張気味に、でもしっかりと卒園証書を受取る
子どもたちを見て、その成長ぶりに感銘を受けました。
今月からは新たに7名のお子さんが加わって、11名のお子さんたちで賑やかに過ごしています。
最近は地元の新聞で繰り返し紹介され、地域の皆さんにも知られてきているようです。
「プロジェクト結」は、「結のいえ保育園」が、湊水産の企業内保育園としても、また地域の
保育園としてもうまく動くように、保育士さんたちのワークショップや運営面でのサポートを
行っています。
そしてこの7月には内閣府からの助成の元に、新しい園舎ができます。新しい建物になったら、
こんなことをしようとみんなでわくわくしています。
毎日、夢中で過ごしてきた「結のいえ保育園」ですが、1年前を思うとずいぶん成長することが
できたように思います。これからもより一層頑張りますので、どうぞ見守っていてください。
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◆「結のいえ通信」
4月の「結のいえ通信」は、佐々木が担当します。
いよいよ平成29年度の保育がスタートしました。これまでのメンバー4人に新しいメンバー7人
を加え、総勢11人の賑やかなスタートです。入園式の園児紹介では、一人一人が元気に返事を
したり手を挙げてくれました。先生方のペープサートに合わせて、「チューリップ」や「おは
ながわらった」の歌も歌いました。前に出て来てペープサートの動きに合わせて踊る子もいて、
和気あいあいとした雰囲気の中、和やかに式を終えることができました。
先日、ぽかぽかと暖かい春の陽気に誘われて、近くの公園まで初めてのお散歩に行きました。
滑り台にブランコ、ジャングルジムにシーソー、みんな思い思いに楽しく遊びました。近くに
住むおばあさんに話しかける子もいて、嬉しくなりました。地域の方たちに見守られながら、
子どもたちも私たちも共に成長していけたらと思っています。
まだまだ、おうちの人と離れるのが寂しくて泣く子も多いのですが、「結のいえ」が安心して
過ごせる自分の家のような場所なんだということを感じてもらえるように、スタッフ一同心を
込めて子どもたちと関わっていきたいと思っています。
これからも「結のいえ保育園」をどうぞよろしくお願いします。
http://www.yuihouse.org/ (結のいえHP)
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◆「現地より愛をこめて」ピックアップ
〇子どもたちからのプレゼント。
「嬉しかったです」- http://project-yui.org/blog/post/4325
〇地域の復興はまだまだなのです
「新しい本の登録に」- http://project-yui.org/blog/post/4322
〇ありがとうございました。
「プロジェクト結活動報告会2017」- http://project-yui.org/blog/post/4332
その他仮設住宅での「みんなの場」の様子や、学校サポートの様子などを随時
アップしております。どうぞ、ご覧ください!
□URL:「現地より愛をこめて」 http://project-yui.org/blog/
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◇編集後記◇
こんばんは、学生班の大場です。
メルマガでお知らせさせていただいた通り、プロジェクト結では、3月で「みんなの場」を
終了しました。わたしは、みんなの場でたくさんのことを学びました。
子どもと遊ぶ機会が身近になかった私は、子どもの接し方や遊び方が分からず、はじめ
は困ってしまいました。そんな時、みんなの場でお姉さん、お兄さんの役割をしている
子を見て学び、徐々におままごとやかくれんぼなど、全力で楽しむことが出来るように
なりました。成長していくに連れて忘れてしまう感覚や視点をもつ子どもの魅力を
見て、感じることができた「みんなの場」は、自分にとって大きな学びの場となりました。
「みんなの場」が終了することは少し寂しいですが、「みんなの場」で遊んだ子どもたちが
新たな友達や遊び場、学びの場所で元気に生活してくれているといいなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の配信は5月11日を予定しています。お楽しみに。
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プロジェクト結の活動は、皆さまからの寄付金によって運営されています。
当プロジェクトの理念に賛同していただけた皆様には、ぜひ寄付を通じて私どもの活動
をサポートいただければ幸いです。集まった寄付金は「プロジェクト結」の活動資金と
して、支援プロジェクトの運営費(スタッフおよびボランティアの宿泊費、備品購入
など、物資とは別に活動に必ず必要な費用)に使用させていただきます。
詳しい振り込み先、方法につきましては、http://project-yui.org/donation.html
よりご案内させていただいております。
どうぞ暖かいご支援・ご協力、よろしくお願いいたします。
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プロジェクト結 ニュース Vol.90
発行:一般社団法人プロジェクト結コンソーシアム
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