期間  :7月25日(月)~7月29日(金)
訪問先 :石巻市、南三陸町の小中学校や避難所

第6期からは、一般企業で働く社会人や大学生など一般参加のボランティアメンバーが初めて加わり、本格的な支援活動が始まりました。

石巻市谷川(やがわ)小学校でペットボトルロケット

震災による津波によって校舎が全壊してしまった谷川小学校。現在7名の児童が石巻市立大原小学校内の教室を借りて学校生活をおくっています。

「プロジェクト結」では、トライアル期間中より谷川小学校への放課後支援を続けており、今回もいつものように子どもたちとシャボン玉やドッジボールで遊ぶことから開始。

 

そして今回、こうした”普通の遊びメニュー”(?)に加えて「ペットボトルロケット」なるものが登場しました!

実はこのペットボトルロケット、今回参加するメンバーの持ち込み企画です。

「プロジェクト結」では、参加するボランティア参加者に対して、必ず事前に研修を行います。体験型のワークショップを通じて子どもたちとの向き合い方を学び、かつ同じチームの参加者とのチームビルディングを行うものですが、その中で具体的な支援活動の内容について、6期の参加メンバーが思いついたのがペットボトルロケットというわけです。

思い思いに作り方を調べて石巻入りし、現地で各自、手近な材料を集めて作ってみたところ、人によって少しずつ作り方に差がありどれが一番飛ぶのか分からなかったため、2つの違った作り方でロケットを作り、子どもたちの前でどちらがより飛ぶか、対決をしてみよう!ということになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それぞれ胴体の太さや、羽根の形が少し違ったり。どうすれば良く飛ぶのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

写真でもおわかりのように小学生たちよりも、実はロケットを作った大人たちのほうが夢中になっているようですが、そんな大人たちを見て子どもたちも徐々に興味を持ってくれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、対決本番ではどちらもあまり遠くまで飛ばなかったそうで、2.5 メートル(!)飛んだ細身のロケットの勝ちとなりましたが、子どもたちはロケットの飛距離比べよりも、大人たちが一生懸命ロケットを飛ばすことが面白かったようです。

今回の企画を発案しリードしてくれたボランティア参加者からは以下のようなコメントがありました。

ロケットはただ飛ばすだけでなく、なぜ飛ぶのかを子供達に自分で考えて学ぶことをして欲しくて実施しました。

子どもたちが自分でロケットが飛ぶ原理に気づいて、行うようになってくれたことが凄く嬉しかったです。大人が真剣になるから、子供も真剣になってくれたのだと思います。

「プロジェクト結」が予め設定したプログラムを「そのまま遂行する」ボランティアではなく、自ら「自分になにができるか」を考える。考えたことを議論し、実際にやってみる。うまくいかなかったところは変えてみる。そうした試行錯誤を通じてこそ血の通った支援と、そして自身の学びがある。そう考えています。

ホテル観洋でクッキー作り

今日のメンバーは、全部で8人。いつも、子どもたちの遊び支援で伺っている、南三陸町の「ホテル観洋」で初めてのクッキー作りとなりました。これは、前の週に結の遊び場に来ていた女の子たちから「クッキー作りがしたいなあ!」というリクエストがあって、実現したもの。レシピは、結メンバーがお母さんに聞いてきました。バターを練って、小麦粉や卵を入れて準備します。

これまで、男の子が遊ぶものが多かったせいか、女の子の参加率が良くなかったのですが、クッキー作りは女の子たちも大好き。みんなでそろって、作りましたよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、男の子たちも、クッキーには興味があります。2人で頑張って上手に型抜き中。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、みんなで協力して、オーブントースターの焼き皿にいれました。早く焼けないかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

できあがりが気になるところですが…

今回の取り組み、ボランティア参加者からは以下のコメントがありました。

チャレンジできるものの方が、子供たちは楽しめるのだと思った。ものを作る工程は、子供にとって良いのではないかと思う。

もっとうまく作りたいとか、いろいろと考えることができるし、なんといってもクッキー作りは楽しい!

毎夜の活動振り返り&ボランティア参加者からひとこと

結の支援プログラムの特長のひとつが、支援期間中毎夜行われる参加者全員での活動振り返りです。

結の現地スタッフ(本業はプロのファシリテータ)のサポートのもと、各自が様々な情報や気づいたことを共有・議論する時間は、実は参加者にとって昼間の活動に勝るとも劣らない濃密な経験であり、毎晩夜が更けるまで活発な(そして笑いの絶えない)議論が行われています。

様々なバックグラウンドを持つ多種多様な人材が集まる結の性格を反映してか「なるほど!そういう見方があるのか…納得!」という気づきが毎夜随所にあり、こちら側も一緒に学び・成長している実感があります。現地支援参加をご検討いただいている皆さまにも、是非体験していただきたいと思います。

そして最終日、1週間を振り返るとともに「感想・これから参加するひとに伝えたいこと」として以下のようなコメントをいただきました。

言葉では伝えられません。どうか、感じてください。(Aさん)

自分にも何か出来るんじゃないかという気持ちに素直になってほしいと思う。参加して本当に良かった。また、ペットボトルロケットをやりに来たいです。(Bさん)

チームで動くことで力を発揮出来るんだと言うことを実感した。例えば「ホテル観洋」でやったクッキー作りも一人じゃ出来ないことだなと思う。あの時間、あの瞬間、を一緒に過ごせた子どもたちが見えないバトンになっていけばいいなあ。ホテル観葉で子どもたちが帰り際の最後の最後まで、「また来てね、また来てね。絶対だよ。」って言ってくれた結はすごいと思う。(Cさん)

言葉では伝えられない…まさにそのとおりで、この場でも体験を伝えることの難しさを感じています。今後の活動報告でも参加者の生の声をできるだけ取り上げることで、少しでも素晴らしさを伝えることができればと思っています。

6期のボランティアメンバーの皆さん、どうもありがとうございました!!