一般社団法人プロジェクト結は、2011年5月9日に設立され、そして先日設立から1周年を迎えました(一般社団法人化は2011年6月20日です)。これまで、宮城県石巻市での学校サポートや「みんなの場」の運営を中心に活動を行って参りました。これまでの活動記録は、こちらに掲載しています

設立1周年を機に、理事長の長尾彰より、皆様へご挨拶申し上げます。


理事長から皆様へのご挨拶

5月9日、プロジェクト結を設立して1年が経ちました。
たくさんの方のお力を借りて、たくさんの出来事があった1年でした。
よそ者の私たちを受け入れてくださった「被災地」の皆様、ありがとうございます。
物心両面でのご支援を賜った多くの方々、賛同団体の皆様、スタッフの皆さん、ありがとうございます。
ご支援に、心から感謝申し上げます。

今日、5月11日は発災から14ヶ月。
1年2ヶ月、427日、10255時間の時間が経ちました。
私たちが活動する石巻は思うように復興は進まず、学校の修復や再建についても目処が立たず、仮設住宅では孤独死も散見し、産業の復興も「元通り」にはならず、苦しい状況が続いています。
一方で、この1年は石巻の方々との目に見えることのない「結い」の1年でした。
日々の活動を通して出会った石巻の方々との関係は、この1年で「与える側と与えられる側」という関係性から、「お互いを理解し一緒に問題を解決する」という関係性に変わってきました。

設立当初から、『「やりたい人」が「できること」を「やれるだけ」やる。』ということを大切にしてきました。
この「やりたい人」は、主に「被災していない人」を指していました。
1年経った今、「やりたい人」は「被災した人も、被災していない人も」を指すようになりました。

4月より、石巻市の小学校で教員をされていた庵原大輔さんが石巻事務局長の任に就きました。
石巻市の割烹石もりの社長、石森慶哉さんは結のスポーツ支援担当として活動されています。
石巻市立釜小学校の教諭、藤坂雄一先生は学校支援担当として現場の教員の立場として活動されています。
「みんなの場」の活動には、仮設住宅にお住まいのママたちも有償ボランティアスタッフとして活動に参加しています。

1年かけて築いてきたこの関係性は、目に見えない復興への大きな一歩だと思います。
被災地と非被災地、被災者と非被災者という関係性ではなく、共に子ども達への未来を創りだす仲間として活動が始まりました。
大変なことはまだまだあります。
ですが、この1年で生まれたこの関係性があれば、大変なことだってきっと乗り越えられるはず。
同時に、まだまだまだまだ、皆さんのお力添えが必要です。
「できることをできるだけ」ではなくて、「できることをやれるだけ」です。

「みんなの場」の活動は、仮設団地集会所で1日2カ所で行っています。
今秋までには、なんとか1日5カ所で行うことを目標にしています。
(石巻市には131カ所、7297戸の応急仮設住宅が建設されています。)
今はまだ、たった2カ所です。

「学校支援」の活動は、石巻市内の小中学校63校のうち、50校ほどと関係ができました。
学校に残置された支援物資の回収と仕分け、図書整理、遊具のペンキ塗り、体育館のワックスがけ、賛同団体の持つ学校向けプログラムの提供、アスリートやアーティストとの非日常支援など、日々地道に活動を続けています。
しかし、年が明けてからのボランティア参加者数は平均5名程。
夏休みや春休みなどの長期休みにはたくさんのボランティアが参加してくれますが、そうでない時期にはまだまだ人手が足りません。

皆様のご支援、お力添えがまだまだ必要です。
私に何ができるだろうか、とお思いの方、ぜひ連絡を下さい。
「実は○×を渡したいのだけれど・・・」とお悩みの方も、ぜひご連絡下さい。

2年目も、プロジェクト結を何卒よろしくお願い致します。

一般社団法人 プロジェクト結
理事長 長尾 彰

 

Comments are closed.